2010年7月29日木曜日

宮地嶽神社民家村自然広苑を見学して(波多江)

 民家村は、宮地嶽神社の奥に行ったところにあり、周辺には池や菖蒲苑など自然に囲まれていた。民家の種類はくど造り、二棟造り、鍵屋式、合掌造りがあり、他に高床式平柱小屋があり、それぞれとても特徴的で良い見学になった。 

民家村に入って最初に見かけた建物は高床式平柱小屋で、ねずみの侵入を防ぐために高床式になっており、台風や激しい雨風に耐えるために石葺屋根になっていた。中には、たくさんのつぼが置かれていた。





次に見たのは合掌造りの大小二つの民家と納屋で、近くで見るとその大きさにとても圧倒された。中を見学して、玄関の床下の高さが他の民家と比べて高くなっていて、普通の民家より規模が大きくなるのでしっかりと民家を支える為に床下の通気性を良くして柱の湿気による腐食を防いでいると思った。





次に見たのは鍵屋造りの民家で、この民家は約二百年前に建てられたもので、また、天井はすべて竹でつくられていた。中では、広い土間や座敷、台所と民家の昔ながらの生活様式を見る事が出来た。





次にくど造りでは、 その特徴であるコの字形に主棟が回っており上から見るとちょうどかまどの形に似ていることから呼ばれるようになっている。写真では左の方が正面で、右の方が背面となっていた。また、背面側には、山羊、馬、豚が飼育されていて、くど造りではコの字形に民家を増築させる時に突出部分を馬小屋にしたりするので、ちゃんと再現されていた。





最後に見たのが二棟造りの民家で、今まで見た中で外から見て規模的には小さく感じたが、中に入ってみると鍵屋造りの民家と同じように広い土間と座敷、台所が再現されていた。





2010年7月28日水曜日

谷尻誠講演会を聞いて (堀本)

谷尻さんは、常に建築の事を意識せずに考えていて、例えば外食しに行っても、椅子や机、周りの物を全て建築に繋がるかとかを常に考えているそうです。
谷尻さんが「初めて考える時のように」という本を紹介していました。いつも美術館をつくっている人より、初めてつくる人のほうが新しいアイデアを生み出せる。いつも美術館をつくっている人は、型にはまっていて新しいモノをつくることはなかなかできず、初めてつくる人の方が、美術館というものをあまり知らず型にはまっていないため新しいモノができやすいという本だそうです。谷尻さんは大学を出ていなく、建築を学び始めたのは遅かったそうですが、逆に谷尻さんはそれを武器にしているようでした。

谷尻さんはとても積極的な人で、仕事は頼まれてやるじゃなく自らプレゼンして仕事をとっている。雑誌社にも自ら行き、自らプレゼンし雑誌に載せてもらえるように頼んでいるそうです。また、思ったことは、他に誰が何を言おうと変えず、自分の意見(考え)をしっかり持つ。誰にでも自分なりの意見(考え)はあるからだそうです。僕も自分の意見(考え)を持つことは大事だと感じました。あと、プレゼンも建築は難しく、一般の人にはなかなか分かりずらいので、一般の人にも分かりやすく魅力を上手く伝える事が大事だそうです。

今の時代、若い人が家を建てることが多く、若い人はなるべくローコストでのお願いが多いそうです。そこで、ローコストだからローコストの家ではなく、ローコストだからそれを活かしてつくらないとダメだそうです。谷尻さんはそのローコストを活かし、例えば土地を整備して家を建てるとお金が掛るから、その土地を活かして設計したりしているそうです。その例として、大竹の家という作品があります。土地を上手く利用してそこに住む家族の事を考えて設計していて素晴らしいと思いました。
また、谷尻さんは音と建築などやどういう風に相手に伝えるか、相手をどういう風に喜ばせるかを考え設計している。経験を積む上で、やれることよりやりたいことをする。10あるうち、10使うのではなく、やりたいことをやるべきだそうです。

谷尻さんの作品で僕が一番気に入ったのが、豊前の家という作品で、お施主さんが中庭が欲しいと言っていたそうですが、谷尻さんは、なぜお施主さんは中庭が欲しいのか、広く見せたいから?という事を考え、お施主さんの要望を違う形、新しい、独創的な感じで、家の中に街の路地のような感じの廊下をつくり、家の中なのに外にいる感じがする空間ができ、とても素晴らしいと思いました。

最後に、何をやるにしても、出来る出来ないじゃなく、やりたいという気持ちが大事とおっしゃっていて、そういう熱意が大切なんだとしみじみ感じ、この講演会に行きとても人としても参考になりました。

2010年7月26日月曜日

近代建築論講義を読んで(信國)





鈴木博之+東京大学建築学科編集(2009)『近代建築論講義』東京大学出版会を読んでその内容に対して自分なりの感想を書く。



2010年7月23日金曜日

谷尻誠講演会 感想

ライブ、良かったです。
谷尻さんは、直談判の名手らしく、迫力も満点でした。
聞き逃した人は、明日も福岡デザイン専門学校で講演をされるようなので、ぜひ。

私が1つ質問したかったのは、谷尻さんは、遊具や自然からデザインのインスピレーションを受けているようだけれども、他の建築家の作品などから学ぶようなことはしているのかということ。予想は5分5分。

独学で建築を学んだ安藤忠雄氏は、ル・コルビュジエの作品集をひたすらトレースして、ヨーロッパへの旅行をし、多くの歴史的建造物から貪欲に学ぼうとした。
一方、谷尻さんは、大学を出ていないことにコンプレックスなど感じていないし、むしろそれを強みだと考えている。だから、歴史には目を向けていない可能性も高い。
確かに、歴史に学ぼうとすると、偉大な作品を目にして、圧倒されてしまうこともある。うちひしがれるくらいなら、それを見ないで、自分の感性に耳を澄ます方がよい。歴史上、偉大な建築家も、必ずしも歴史に目を向けていなかった。
しかし、現在、建築が抱えている問題、より良くすべき点というのは、過去のものを見ることで分かるわけで、そういう、過去の分析を確実にしておられるからこそ(=これまでの建築にしっかり目を向けているからこそ)、谷尻さんは新たな、これからの建築に求められるものを、発見できているようにも思われた。つまり、何か模倣すべきものを探すのではなく、むしろ、何らかの教訓を得るために歴史に目を向けている可能性もある。
どちらなのだろう。

いずれにせよ、谷尻さんは、あらゆるものをよく見、よく考える人、であるようだ。
谷尻さんは、中庭が欲しい、広いリビングが欲しいと言われても、その通り作ることはない、という。何の意味がそれにあるのか、何故、それを欲しがっているのかを問うのだそうだ。作品を見ていると、彼は、自分がしたくて新しいことをお施主さんにそれを押し付けているのではないようだ。お施主さんの要望をかなえるために、新しいものを生み出すことを、進んでやってくれる。すばらしい。人と接することが好きだという谷尻さんは、人の心を読み取る達人でもあるようだ。(頴原)

追記:
懇親会で諫見研の池谷君が私の代わりに質問をして来てくれました。答え:無い。やはり。51%くらい無いと思っていたので、納得しました。谷尻さんが歴史を見たら、今までにない新しい歴史を語ってくれそうなのだけど。

2010年7月22日木曜日

谷尻誠氏講演会

西日本工業大学で、谷尻誠氏の講演会が開催されます。
2010年7月23日(金)18:00〜
建築家自身が語ってくれると、
本や映像だけでは理解できなかった所が
良くわかるようになることがあります。
音楽と同じで、建築でも、ライブはいいです。
http://www3.nishitech.ac.jp/info/723.html

2010年7月20日火曜日

夏休みの調査予定

頴調査場所・調査日程を書き込んで下さい。
近藤:
野口:甘木市秋月の町並み 8月中旬~下旬
波多江:宮地嶽神社民家村広苑、大工の夢工芸展、 7/26-28、防風林(生の松原、幣の松原) 8月上旬
平原:(キラキラ・香椎中央・銀座通り・五番街通り・大正町・前原・新天町・川端)商店街 8月~9月
広田:八女市多世代交流館 共生の森 8/16.17
美藤:厳島神社 関西方面(未定) 8月下旬
藤本:川棚温泉交流センター 八月上旬 石の美術館 馬頭町広重美術館 九月五日~八日 
堀本:大阪 梅田阪急東通商店街など 8月下旬
牧瀬:桂離宮・湘南亭・詩仙堂・八窓席・傘亭・西行庵清漣亭・大徳寺・薮内家燕庵 8月下旬
本村:大阪 海遊館 南禅寺界隈別荘地 無鄰庵(予定) 8月中旬
森:代官山ヒルサイドテラス、世田谷等 8/5   京都観光 8/22~23
信國:熊本北警察署、陶板名画の庭、北九州市立美術館、日本浮世絵美術館、8月下旬
松隈:犬島見学 8月下旬
松島:犬島見学8月下旬    軍艦島 8月上旬

2010年7月9日金曜日

夏休みの宿題

各自、卒研に関する調査に行き、その報告(写真付)をUPする。
調査先、旅程、予算を次回打ち合わせ時に提出する。
調査場所は卒研の敷地ではない。(そこに行くのは当然のこと)
敷地以外の卒研に関わる参考事例や見ておくべき建築とする。

(参考資料)
藤森照信(2007)「何もできません」『建築雑誌』2007年5月号 p. 18-19.

CINII のPDFでこの記事を探して各自熟読し、
心して建築見学に臨むこと。

2010年7月7日水曜日

MAT fukuoka PARTY!!!


MAT fukuoka のプレイベントが開かれます。
サポーターの人も、そうでない人も参加できます。
いろんな人と「つながり」ができる会になると思います。
作品のプレゼンテーションコーナーもありますので、
自分を売り込む絶好の機会でもあります。

第12回 自主研究会 

7月12日(月) 2限~昼休みにかけて予定してます。

内容は「マイ・アーキテクト ルイス・カーンを探して」のDVD鑑賞です。
映画なので随分長い鑑賞時間となりますが、よろしくお願いします。

参加予定者は、書き込み、もしくはメールをよろしくお願いしますっ!

担当: 信國

参加予定者:

匠講演会 7月25日 オープンキャンパス


7月25日(日)九産大オープンキャンパスにて、
住居インテリア設計学科の小泉先生の企画で、
『劇的ビフォーアフター』にも出演されている
瀬野和広氏を招聘し、講演会+座談会を開催することになりました。
高校生・大学生が主な対象ですが、一般の方も参加可能です。
ぜひ、おいで下さい。


第11回 自主研究会まとめ (担当:美藤)

東京のモダニズム建築 第1巻住宅編


土浦亀城自邸は昭和初期に建てられた、真っ白な壁、箱型、四角のバルコニー、大きな窓で構成され白い箱型の木造住宅である。パイプフレームのイスや手すりにモダニズムなデザインを用いており、明るくて広い空間などモダニズムの考えや作りつけ家具などの合理的な設計手法を用いたモダニズムの精神が宿る家であった.

コアのあるH氏の住まいは木造で初めてコアを設けた住宅である。柱は外周のみに設け、コアを中心に設置し室内に柱がなく、風が吹き抜け自由度が高く広々とした構造であった。また、壁を用いずガラスを用い、庭と床の高さがあまりないようにして、庭と室内が一体化した開放的な家であった。オーナーの方すぐに打ち解ける事ができる居心地の良い住まいでたくさんの人に愛されているとおっしゃっており、これが家のあるべき姿だと感じた。

スカイハウスは菊竹清訓が住宅の在るべき姿を表現したものである。それは時代や生活の変化に対応した住宅であり住む人が自由に生活できる場であることとしている。自由に生活するには固定の装置とムーブネットと区別し、生活や時代、家族構成の変化によりムーブネットを変える事により進化させる方法である。ムーブネットはその後実用化はされなかったが、その考え方は現在の日本の住宅生きている。時代とともに変化する家はとても参考にしたい家であった。

塔の家は敷地6坪、建築面積3.6坪の都市の中の戸建住宅である。全てのフロアが階段で結ばれていて仕切りのないとの事ですごく驚き、問題はないのか?と感じた。だが、全てが繋がっていることでいつでも家族の状態を知ることができ階段で気配を感じる事で問題はなくコミュニケーションを促進することができるらしく、問題はないそうだ。この繋がりは今の時代でむずかしくなっているもので大切な事だと思う。
狭い中でも吹き抜けや扉が無く、南面に大きな窓があり、開放的で居住性も良さそうだと感じた。
コンクリートむき出しの壁や天井も味があって良いなと感じました。コミュニケーションを取れる素晴らしい家だと感じた。

そして、菊竹さんや東利恵さんが子ども室の在り方、むずかしさについても話しており、子ども室の在り方と家族間コミュニケーションは深く関わりあるのではないかと感じた。
それぞれの住宅で学ぶことが沢山あり、住宅の深さや難しさ、そして楽しさを改めて感じた。
今回学んだことを今後の卒業研究に活かしていきたい。

2010年7月5日月曜日

第11回 自主研究会

7月7日(水)2限 担当:美藤

参加予定者:牧瀬 、堀本 、本村、森 、藤本、波多江、野口

内容:東京のモダニズム建築 第1巻・住宅編

2010年7月1日木曜日

MAT fukuoka


福岡の近現代建築ツアー
MAT fukuoka
今年は8月6,7,8日開催です。
昨年よりかなり充実したプログラムとなりました。
頴原もレクチャーを担当します。
学生サポーターは現在も募集中です。