2010年7月28日水曜日

谷尻誠講演会を聞いて (堀本)

谷尻さんは、常に建築の事を意識せずに考えていて、例えば外食しに行っても、椅子や机、周りの物を全て建築に繋がるかとかを常に考えているそうです。
谷尻さんが「初めて考える時のように」という本を紹介していました。いつも美術館をつくっている人より、初めてつくる人のほうが新しいアイデアを生み出せる。いつも美術館をつくっている人は、型にはまっていて新しいモノをつくることはなかなかできず、初めてつくる人の方が、美術館というものをあまり知らず型にはまっていないため新しいモノができやすいという本だそうです。谷尻さんは大学を出ていなく、建築を学び始めたのは遅かったそうですが、逆に谷尻さんはそれを武器にしているようでした。

谷尻さんはとても積極的な人で、仕事は頼まれてやるじゃなく自らプレゼンして仕事をとっている。雑誌社にも自ら行き、自らプレゼンし雑誌に載せてもらえるように頼んでいるそうです。また、思ったことは、他に誰が何を言おうと変えず、自分の意見(考え)をしっかり持つ。誰にでも自分なりの意見(考え)はあるからだそうです。僕も自分の意見(考え)を持つことは大事だと感じました。あと、プレゼンも建築は難しく、一般の人にはなかなか分かりずらいので、一般の人にも分かりやすく魅力を上手く伝える事が大事だそうです。

今の時代、若い人が家を建てることが多く、若い人はなるべくローコストでのお願いが多いそうです。そこで、ローコストだからローコストの家ではなく、ローコストだからそれを活かしてつくらないとダメだそうです。谷尻さんはそのローコストを活かし、例えば土地を整備して家を建てるとお金が掛るから、その土地を活かして設計したりしているそうです。その例として、大竹の家という作品があります。土地を上手く利用してそこに住む家族の事を考えて設計していて素晴らしいと思いました。
また、谷尻さんは音と建築などやどういう風に相手に伝えるか、相手をどういう風に喜ばせるかを考え設計している。経験を積む上で、やれることよりやりたいことをする。10あるうち、10使うのではなく、やりたいことをやるべきだそうです。

谷尻さんの作品で僕が一番気に入ったのが、豊前の家という作品で、お施主さんが中庭が欲しいと言っていたそうですが、谷尻さんは、なぜお施主さんは中庭が欲しいのか、広く見せたいから?という事を考え、お施主さんの要望を違う形、新しい、独創的な感じで、家の中に街の路地のような感じの廊下をつくり、家の中なのに外にいる感じがする空間ができ、とても素晴らしいと思いました。

最後に、何をやるにしても、出来る出来ないじゃなく、やりたいという気持ちが大事とおっしゃっていて、そういう熱意が大切なんだとしみじみ感じ、この講演会に行きとても人としても参考になりました。

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